M・M・LOコラム

第13

エコ

 

私は物を大切にしています。財布、靴、ベルトなどの身の回りの物は、基本的に壊れるまで使い続けます。消しゴムは小さくなっても消しゴムとしての機能を果たす限りは使い続けます。物を買うときも、それが本当に必要な物かどうか、慎重に吟味を重ねたうえで買うかどうかの判断を下します。電気の付けっぱなし、水の出しっぱなし、冷蔵庫の開けっぱなしには、断固として「NO!」を突きつけます。
家族には「ケチ」と言われますが、私は「エコ」の信念をもって行動しているので、極めて心外です。

「エコ」で身近な取り組みといえば、2020年7月1日より、プラスチック製買い物袋が有料になりました。当初は「あ!袋忘れた。」なんてこともありましたが、1年が経とうとしている今、マイバックの持参は当たり前になりました。
私は、袋の有料化を見越して、有料化の半年ほど前から袋を大事にとってありました。今はこのようにしてとっておいたビニール袋を、一つずつ使えなくなるまで使い続けていますので、未だマイバックは不要です。とっておいた全ての袋が使えなくなり、エコバックを購入せざるを得ない状況に至るのは、まだまだ先になりそうです。

このような「エコ」の話を書いたのは、先週金曜日(2021年6月4日)のニュースで、日清食品株式会社がカップヌードル製品のフタ止めシールを廃止すると発表したことに感銘を受けたからです。
確か、昔はフタ止めシールがついておらず、お皿を乗せたりしてフタが開かないようにしていました。このフタ止めシールが登場して以降、フタを押さえるお皿はお役御免となりました。
このように、今ではお馴染みのフタ止めシールですが、これが廃止されるというのです。あんな小さなシールでも、その廃止によってプラスチック原料の使用量を年間で33トンも削減できるというのですから驚きです。

シールの廃止に伴い、シールがなくてもしっかりフタが止まるよう、開け口のタブが2つついた新しい形のフタに生まれ変わると発表されています。しかも、フタを開けると、2つの開け口部分がフタの裏に描かれたネコの耳になるようという、癒し効果まで追加されていました。
開発者に思わず「お見事!」と言いたくなるような新しいフタ。こういったアイデアはどのようにして生まれるのか。0から1を生み出すことができる人は本当にすごいなと尊敬してやみません。

荒牧潤一 2021.6.7